植物RIイメージング研究に関する各種コンテンツ

 

植物RIイメージングとは

近年、植物研究分野における RIのイメージング技術が発展し、対象となる元素の動態を非破壊的に撮影することが可能となってきました。
植物が土壌や大気から元素を吸収し、輸送、貯蔵する機構を解析する技術として注目を集めています。
ここでは研究者ネットワークであるBRIngとの連携企画として、元素の動態研究に興味がある方に向けて様々なコンテンツを提供していきます。

以下で、植物RIイメージングに関するレビューを紹介します。

植物研究に求められるRIイメージング技術とは

著者:河地 有木
Isotope News 〔No.744〕2016年4月号掲載
全文をダウンロードする[PDF]

 

植物RIイメージングで利用実績のある核種

ライブイメージング(RRIS(Real-time radioisotope imaging system))

H-3、C-14、Na-22、Mg-28、P-32、P-33、S-35、K-42、Ca-45、Mn-54、Fe-55、Fe-59、Zn-65、Rb-86、Cd-109、Cs-137

オートラジオグラフィ(イメージング・プレート、BASイメージング)

上記に加え、Co-60、Ni-63、Sr-90、Hg-203、Pb-210

 

※上記の核種で標識した化合物の動態もイメージング可能な場合があります。

 

植物RIイメージングの実例集

ここでは、植物RIイメージング技術を用いて行われてきた研究について、実例としてご紹介します。

発刊年月 タイトル 著者
2016年7月 植物のNa+排出過程―RIトレーサー実験による証明― 樋口 恭子
2015年3月 Application of 42K to Arabidopsis Tissues Using Real-Time Radioisotope Imaging System(RRIS) Toshinori ARAMAKI, Ryohei SUGITA, Atsushi HIROSE, Natsuko I. KOBAYASHI, Keitaro TANOI, Tomoko M. NAKANISHI
2014年5月 リアルタイムRIイメージングシステムを用いたシロイヌナズナにおける28Mgの定量解析 杉田 亮平, 小林 奈通子, 斉藤 貴之, 広瀬 農, 岩田 錬, 田野井 慶太朗, 中西 友子
2013年1月 植物における放射性カドミウムの非破壊イメージング 鈴井 伸郎
2012年3月 根先端部における鉄動態のリアルタイム・イメージングシステムを用いた解析 小林 奈通子, 田野井 慶太朗, 菅野 里美, 中西 友子
2011年12月 アルミニウム及び阻害剤で処理されたイネ根におけるMg吸収様式の28Mgイメージング解析 田野井 慶太朗, 小林 奈通子, 斉藤 貴之, 岩田 直子, 大前 芳美, 広瀬 農, 岩田 錬, 中西 友子
2011年8月 28Mgの製造とイネにおけるMg吸収解析への利用 田野井 慶太朗, 斉藤 貴之, 岩田 直子, 大前 芳美, 広瀬 農, 小林 奈通子, 岩田 錬, 中西 友子
2010年3月 11CO2と植物用ポジトロンイメージング装置を用いたダイズ植物の根粒に対する光合成産物移行のリアルタイム解析 伊藤 小百合, 鈴井 伸郎, 河地 有木, 石井 里美, 石岡 典子, 藤巻 秀
2009年11月 ダイズ地上部におけるリン酸移行のリアルタイムイメージング 菅野 里美, 田野井 慶太朗, 中西 友子
2008年6月 イネ幼植物によるアラニンの直接吸収のイメージング解析 二瓶 直登, 増田 さやか, 頼 泰樹, 中西 友子

 

植物RIイメージング研究者ネットワーク BRIng

生体内を駆け巡る様々な物質の動き、これを物質動態といいますが、これを明らかにすることは生命現象を正確に捉えるための重要なステップだと言えます。この生体内物質動態を捉えるための技術については、現在でも数多くその手法が研究開発されており、中でも“イメージング”は強力なツールです。植物科学の分野においても、体内物質の動態解明は重要な課題となっています。植物による環境修復や作物生産の研究分野では、どういった物質がどのように植物へ取り込まれ、どのように植物体内に分布していくのかを知ることは非常に大きな関心事です。

イメージングを目的とした技術では、蛍光物質や発光物質を用いた手法が発展しており、生命科学分野の発展に大きく寄与してきました。特に、蛍光/発光タンパク質の利用は、分子の機能解析に大きく貢献してきました。一方で、生体内を動く物質を生きたまま非侵襲に把握するのには、放射性同位体(ラジオアイソトープ:RI)が用いられる場面があります。これは、生体組織が厚い場合、蛍光や発光では光が生体自身で遮られますが、放射線ならば透過することができるのが理由です。さらに、植物研究では元素そのものの動きを議論の対象とすることが多いため、見るべき対象物質の分子量を大きく増やすことになってしまう蛍光・発光物質ではなく、RIをトレーサーとして用いることが多いのです。

塩基配列を決定するために32Pを使っていた時代は、生命科学者にとってRIは身近なツールでした。しかしながら、近年はRI利用者が減少し、RI施設が閉鎖されるなど、RIを利用したことのない研究者・学生が増加の一途をたどっています。一方で、植物を対象としたRIイメージングの技術は日々向上しており、多くの植物研究者にとって利用できるものもあると思います。そこで、RIの利用に長けた専門家から利用経験のない研究者まで自由な情報交換の場としてBRIng(Bio-environmental and Radiological Imaging Network Group)を立ち上げました。本HPでは、RIをイメージングする技術やRIをトレーサーとして利用した研究について公開し、さらにメーリングリストを立ち上げました。RI実験の相談等、お気軽に連絡をいただければ幸いです。

BRIngメーリングリストへの登録先

メーリングリストへのご登録はこちらのページからお願いたします。

BRIngお問合せ先

河地 有木(量子科学技術研究開発機構量子ビーム科学研究部門高崎量子応用研究所)
kawachi.naoki★qst.go.jp

田野井 慶太朗(東京大学大学院農学生命科学研究科)
uktanoi★g.ecc.u-tokyo.ac.jp

古川 純(筑波大学生命環境系)
furukawa.jun.fn★u.tsukuba.ac.jp

※ 上記の「★」記号を「@」記号 に置き換えて下さい。

 

相談窓口

植物RIイメージングに限らず、通常のトレーサー実験についてもご相談をお受けいたします。
ご自身の研究テーマに植物RIイメージング技術が活用できるか等、ご興味がある方はお気軽にご相談ください。BRIngのメンバーが解決いたします。

相談の流れ

  1. 相談フォームに必要事項を記入します。
  2. 相談の内容にもよりますが、2~7営業日程度で別途メールにてご連絡いたします。
  3. 引き続きサポートをご希望する場合は再度ご連絡ください。

ご相談はこちらのフォームよりお申し込みください。

 

問い合わせ先

公益社団法人日本アイソトープ協会
医薬品・試薬課
TEL:03-5395-8033
FAX:03-5395-8055 (0120-012895 注文専用)
Mail:shiyaku★jrias.or.jp
※ 上記の「★」記号を「@」記号 に置き換えて下さい。
お問い合わせフォームはこちら