製品の選択とポイント

目次

放射性標識ヌクレオチドの概要
放射性標識デオキシリボヌクレオチド
放射性標識リボヌクレオチド
放射性標識ヌクレオチド(キナーゼ等のタンパク質アッセイ用)
放射性標識メチオニン(35S)
放射性標識チミジン(3H、14C)
放射性標識タンパク質(125I)
放射性標識グルコース(3H、14C)
放射性標識リン酸塩(32P)
放射性標識リガンド(3H、125I)

 


 

放射性標識ヌクレオチドの概要

以下の図の放射性標識ヌクレオチドは、αリン酸またはγリン酸のいずれかで標識されています。「α」および「γ」は、放射性同位元素で標識されたヌクレオシド三リン酸のリン酸基の位置を指しています。

酵素アッセイ(キナーゼによるリン酸化、トランスフェラーゼによるオリゴヌクレオチドの末端標識など)を実施する場合は、酵素が基質であるヌクレオチドをどのように認識しているかを考慮します。基本的には、酵素によって、放射性部位を放射性標識ヌクレオチドからDNA鎖、RNA鎖、またはタンパク質に転移させることが目標となります。

例えばパーキンエルマー社には「EasyTides」というヌクレオチド製品があります。これは、2〜8°Cでの保管を可能にする緩衝液に入っているので、すぐに使用可能です。この緩衝液には、使いやすくするための染料も含まれています。

EasyTidesの塩濃度が高い場合は、一部の好熱性DNAポリメラーゼに影響する可能性があることに注意してください。

 

 

ATPの構造

 

放射性標識デオキシリボヌクレオチド

下記の表を使用して、標識に最適な32P、または35Sデオキシリボヌクレオチドを選択してください。

Application Compound Specific Activity (/mmol) Rad. conc. (/mL) Molar conc. (μM) EasyTides Version Containing Dye in Buffer (Shipped ambient, store at 2-8°C) Frozen Version (Shipped on dry ice, store at -20°C)
DNA labeling (Random primer or nick translation) or DNA sequencing

(Klenow, T7 DNA polymerase, terminal transferase…)

dATP,[alpha-32P] 111 TBq 370 MBq 3.3 NEG512H NEG012H
222 TBq 740 MBq 3.3 NEG512Z NEG012Z
dCTP,[alpha-32P] 29.6 TBq 370 MBq 12.5 NEG513A
111 TBq 370 MBq 3.3 NEG513H NEG013H
222 TBq 740 MBq 3.3 NEG513Z
dGTP,[alpha-32P] 111 TBq 370 MBq 3.3 NEG514H
222 TBq 740 MBq 3.3 NEG514Z
dTTP,[alpha-32P] 29.6 TBq 370 MBq 12.5 NEG505A
111 TBq 370 MBq 3.3 NEG505H NEG005H
3′ end labeling of DNA using terminal transferase 3’dATP,[alpha-32P] 185 TBq 370 MBq 2 NEG026

 

 参考

RNA radionucleotides selection table

 

上記の表からデオキシリボヌクレオチドを選択するために

 

化合物:
放射性標識デオキシリボヌクレオチドは、32P、33P、または35Sのいずれかで標識されています。32Pは高エネルギーのβ線放出核種であり、高いシグナルを生成します。

33Pおよび35Sは低エネルギーのβ線放出核種であり、特にシーケンスおよびin situで分解能を向上させるために32Pの代わりに使用されることがあります。

放射性標識dATP、dCTP、dGTP、およびdTTPが利用可能です。反応がテンプレートに依存する場合は、テンプレートの配列を確認し、アッセイに最適な放射性標識ヌクレオチドを選択します。

一部の酵素アッセイはテンプレートに依存しないので(ターミナルトランスフェラーゼによる末端標識など)、どの放射性標識ヌクレオチドでも関係なく組み込まれます。

 

比放射能:
放射性標識プローブを作製する場合は、比放射能の高い放射性標識ヌクレオチドを選択することをお勧めします。

 

放射能濃度:
放射能濃度は、容量あたりの放射能の量を示します。プロトコルで添加する放射能量が決まっている場合は、放射能濃度から計算して、添加する容量を決定してください。ただし、減衰を考慮してください。

 

モル濃度:
バイアル内の放射性標識/非標識ヌクレオチドの両方合わせたモル濃度を指します。

 

製品:
例えばパーキンエルマー社のEasyTides製品は、ピペッティング操作を容易にするために色素を含む緩衝液で提供され、4°Cで保存できます。EasyTidesの緩衝液にはやや濃度の高い塩が含まれているため、酵素(TaqなどのPCR用の好熱性ポリメラーゼ)が塩に敏感な場合はEasyTidesではない製品(冷凍製品)を選択することをお勧めします。

冷凍製品は緩衝液中に色素を含みません。また、凍結融解サイクルを避けるために分注して-20°Cで保存する必要があります。

 

放射性標識リボヌクレオチド

以下の表を使用して、標識に最適な32P、または35Sリボヌクレオチドを選択してください。DNAおよびRNA標識アッセイの詳細はこちらをご参照下さい。

Application Compound Specific Activity (/mmol) Rad. conc. (/mL) Molar conc. (μM) EasyTides Version Containing Dye in Buffer (Shipped ambient, store at 2-8°C) Frozen Version (Shipped on dry ice, store at -20°C)
RNA labeling (SP6, T3, T7 RNA polymerase) ATP, [alpha-32P] 29.6 TBq 370 MBq 12.5 NEG003X
111 TBq 370 MBq 3.3 NEG503H NEG003H
CTP, [alpha-32P] 29.6 TBq 370 MBq 12.5 NEG508X NEG008X
111 TBq 370 MBq 3.3 NEG508H NEG008H
GTP, [alpha-32P] 29.6 TBq 370 MBq 12.5 NEG006X
111 TBq 370 MBq 3.3 NEG506H NEG006H
UTP, [alpha-32P] 29.6 TBq 370 MBq 12.5 NEG507X NEG007X
29.6 TBq 740 MBq 25 NEG507T
111 TBq 370 MBq 3.3 NEG507H NEG007H
222 TBq 1.48 GBq 6.7 NEG507Z
CTPalphaS, [35S] 46.2TBq 462.5 MBq 10 NEG064H
UTPalphaS, [35S] 29.6 TBq 1.48 GBq 50 NEG039C
46.25 TBq 462.5 MBq 10 NEG739H NEG039H
3′ end labeling of RNA
using T4 RNA ligase
pCp, [5′-32P] 111 TBq 370 MBq 3.3 NEG019A
5′ end labeling of DNA
or RNA (T4 PNK)
ATP, [gamma-32P] 370 GBq 74 MBq 200 NEG002
111 TBq 185 MBq 1.7 NEG502H NEG002H
111 TBq 370 MBq 3.3 NEG502A NEG002A
222 TBq 370 MBq 1.7 NEG502Z NEG002Z
222 TBq 5.55 GBq 25 NEG035C

 

参考

RNA radionucleotides selection table

 

上記の表からリボヌクレオチドを選択するために

 

化合物:
放射性標識リボヌクレオチドは、32P、または35Sのいずれかで標識されています。32Pは高エネルギーβ線放出核種であり、高いシグナルを発生させます。35Sは低エネルギーβ線放出核種と見なすことができ、解像度を向上させるために32Pの代わりに使用されることがあります。

放射性標識ATP、CTP、GTP、およびUTPが利用可能です。反応がテンプレートに依存する場合は、テンプレートの配列を参照して、アッセイに最適な放射性標識ヌクレオチドを選択する必要があります。

一部の酵素アッセイはテンプレートに依存せず、放射性標識ヌクレオチドの種類は関係ないものもあります。
5′-32P-pCpは、糖の3 ‘位にヒドロキシル基ではなくリン酸基があるため、RNA鎖伸長のターミネーターです。pCpの5 ‘リン酸基は32Pで標識されています。

 

比放射能:
放射性標識プローブを作製する場合は、比放射能の高い放射性標識ヌクレオチドを選択することをお勧めします。

 

放射能濃度:
放射能濃度は、容量あたりの放射能の量を示します。プロトコルで添加する放射能量が決まっている場合は、放射能濃度から計算して添加する容量を決定してください。ただし、減衰を考慮してください。

 

放射性標識ヌクレオチド(キナーゼ等のタンパク質アッセイ用)

下記の表を使用して、キナーゼまたはタンパク質ベースのアッセイに最適な32P、または35Sヌクレオチドを選択してください。

リン酸化アッセイの詳細についてはこちらをご覧ください。

Application Compound Specific Activity (/mmol) Rad. conc. (/mL) Molar conc. (μM) EasyTides Version Containing Dye in Buffer (Shipped ambient, store at 2-8°C) Frozen Version (Shipped on dry ice, store at -20°C)
Protein phosphorylation, 5′ end labeling of DNA or RNA (T4 PNK, protein kinase) ATP, [gamma-32P] 370 GBq 74 MBq 200 NEG002
111 TBq 185 MBq 1.7 NEG502H NEG002H
111 TBq 370 MBq 3.3 NEG502A NEG002A
222 TBq 370 MBq 1.7 NEG502Z NEG002Z
222 TBq 5.55 GBq 25 NEG035C
GTP binding/G Protein/P2Y receptor studies GTPgammaS,
[35S]
non-
hydrolyzable
46.25 TBq 462.5 MBq 10 NEG030H
46.25 TBq 37 MBq 0.8 NEG030X

 

参考

Radionucleotides table for kinase, 5′ end labeling, and other assays

 

上記の表からリボヌクレオチドを選択するために

 

化合物:
放射性標識ヌクレオチドは、32P、または35Sのいずれかで標識されています。32Pは高エネルギーβ線放出核種であり、高いシグナルを発生させます。35Sは低エネルギーβ線放出核種であり、解像度を向上させるために32Pの代わりに使用されることがあります。

 

放射能濃度:
放射能濃度は、容量あたりの放射能の量を示します。プロトコルで添加する放射能量が決まっている場合は、放射能濃度から計算して添加する容量を決定してください。ただし、減衰を考慮してください。

 

放射性標識メチオニン(35S)

下記の表を使用して選択して下さい。また、メチオニン標識の詳細についてはこちらをご参照下さい。

 

Product When to Use This Formulation Rad. conc.(/mL),

Specific Activity(/mmol)

Buffer Storage and Stability Catalog Number
EXPRESS [35S]-protein labeling mix
  • Cell labeling only
  • Contains both 35S-L-methionine and 35S-L-cysteine (73:22) from E. coli hydrolysate.
407 MBq,
>37.0 TBq
  • 50 mM Tricine pH 7.4
  • 10 mM β-mercaptoethanol
Shipped on dry ice. Store at -80°C. Use within 1 month. NEG072
  • Cell labeling only
  • EasyTag formulation (can be stored at 4 °C)
  • Contains both 35S-L-methionine and 35S-L-cysteine (73:22) from E. coli hydrolysate.
407 MBq,
>37.0 TBq
  • 25 mM Tricine (pH 7.8)
  • With stabilizer, EasyTag but with no blue dye
  • No β-mercaptoethanol
Shipped ambient. Store at 4°C. Use within 1 month of receipt NEG772
Methionine, L-[35S]
  • Cell labeling or IVT*
  • High radioactive concentration
1.6 GBq,
>37.0TBq
  • 50 mM Tricine (pH 7.8)
  • 10 mM β-mercaptoethanol
Shipped in dry ice, Store at -20°C or lower. Use within 1 month of receipt NEG009C
  • Cell labeling or IVT
  • Tricine-stabilized
370MBq,
>37.0 TBq
  • 50 mM Tricine (pH 7.8)
  • 10 mM β-mercaptoethanol
Shipped in dry ice, Store at -20°C or lower. Use within 1 month of receipt NEG009A
  • Cell labeling or IVT
  • EasyTag formulation (contains a blue dye in buffer and can be stored at 4°C).
370MBq,
>37.0TBq
  • 25 mM Tricine (pH 7.8)
  • Stabilizer containing blue dye
  • 10 mM β-mercaptoethanol
Shipped ambient, Store at 4°C or lower. Use within 1 month of receipt NEG709A
  • Cell labeling or IVT
370 MBq,
>29.6 TBq
  • 10 mM β-mercaptoethanol
Shipped in dry ice, Store at -20°C or lower. Use within 1 month of receipt NEG009H
  • Cell labeling or IVT (developed for IVT)
370 MBq,
>37.0TBq
  • 10 mM β-mercaptoethanol
Shipped in dry ice, Store at -20°C or lower. Use within 1 month of receipt NEG009T

*IVT stands for In Vitro Translation

 

参考

S35 Methionine Selection Table

 

上記の表から製品を選択するために

 

製品:
パーキンエルマー社のEXPRE35S35Sラベリングミックスには、35S-メチオニンと35S-システインの両方が含まれています。

 

細胞、無細胞ベースのアッセイ:
細胞標識実験は、細胞ベースのアッセイを指します。一方、IVTは、無細胞のin vitro翻訳アッセイを指します(たとえば、網状赤血球溶解液を使用したアッセイがあります。)。

 

放射能濃度/比放射能:
放射能濃度は、反応溶液の調製やアッセイに添加する放射性標識化合物の量を決定するために用います。例えば、プロトコルで一定量の放射能量を添加するように指示されている場合、放射能濃度を用いて添加する量を決定します。バイアル中の放射性標識/非標識メチオニンをあわせたモル濃度は、放射能濃度を比放射能で割ることによって決定できます。

使用するプロトコルに、購入する製品よりも高いモル濃度を添加するように指示されている場合は、非標識メチオニンを添加してモル濃度を上げる必要があります。これにより、放射性標識メチオニンの比放射能が低下します。

 

緩衝液:
トリシンは安定化のための緩衝液です。トリシンが使用されている製品は、安定性は高いですが、35S標識メチオニンは納品後1か月以内に使用することをお勧めします。例えば、パーキンエルマー社のEasyTag製品は、製品を4°Cで保存できる緩衝液が添加されています。

また、β-メルカプトエタノールは還元剤ですので、時間の経過とともにストックバイアル内の揮発性35S副産物が蓄積するのを遅らせるのに役立ちます。ただし、β-メルカプトエタノールは細胞に対して毒性を示す場合があります。

 

保管と安定性:
ほとんどの製品は-20°C以下で保管する必要があります。EasyTag製品は4°Cで保存できます。納品後1ヶ月以内に35S-メチオニンを使用することをお勧めします。

 

放射性標識チミジン(3H、14C)

以下の表を参照し選択してください。 チミジン取り込みアッセイの詳細はこちらをご参照下さい。

Primary Application Compound Specific Activity
(/mmol)
Rad. conc. (/mL) Packaging Buffer Storage Temp. Notes Catalog Number
DNA proliferation Thymidine, [methyl-3H] 74 GBq 37 MBq Steri-packaged, aqueous solution 5°C Recommend use within one month of receipt NET027A
248 GBq 37 MBq Steri-packaged, aqueous solution 5°C Recommend use within one month of receipt NET027
740GBq 37 MBq Steri-packaged, aqueous solution 5°C Recommend use within one month of receipt NET027X
740GBq 37 MBq 70% ethanol -20°C NET027E
851 – 999 GBq 37 MBq 10% ethanol 5°C NET027L
1.48 – 2.22 TBq 37 MBq 2% ethanol 5°C NET027W
2.59 – 3.33 TBq 37 MBq Steri-packaged, aqueous solution 5°C Recommend use within one month of receipt NET027Z
Total nucleic acid proliferation Thymidine, [2-14C] >1.85TBq 3.7 MBq Steri-packaged, aqueous solution 5°C NEC156
Thymidine, [6-3H] >370 GBq 37 MBq Steri-packaged, aqueous solution 5°C NET355
DNA probe labeling Deoxythymidine triphosphate, [methyl-3H] 370 – 925 GBq 37 MBq 50% ethanol -20°C NET221H
2.59 – 3.33 TBq 37 MBq 50% ethanol -20°C NET221X
2.59 – 3.33 TBq 92.5 MBq 10 mM Tricine buffer pH 7.6 -80°C NET221A

 

上記の表から放射性標識チミジンを選択するために

 

化合物:
14C標識チミジンまたは3H標識チミジンのいずれかを増殖アッセイに使用します。14Cは3Hと比較してより高いエネルギーを持っています。また、14Cは液体シンチレーションカウンターによる計測において3Hと比較してより高い計数効率を示します。

 

比放射能:
アッセイの感度を高くする必要がある場合は、比放射能の高い製品を選択してください。

 

放射能濃度:
放射能濃度は、容量あたりの放射能の量を示します。プロトコルで反応に一定量の放射能を添加するように指示されている場合は、放射能濃度から添加量を計算します。

 

緩衝液:
エタノールが添加されているチミジン製品は長く保管できますが、エタノールは細胞に毒性を示す場合があります。そのため、アッセイ前にエタノールを蒸発させることも可能です。

 

放射性標識タンパク質(125I)

下記の表を使用して選択して下さい。125I、ペプチドおよびタンパク質の標識に使用されます。

タンパク質 125I標識の詳細についてはこちらをご覧ください。

Product When to Use This Formulation Rad. conc.,
Specific Activity
Buffer Storage and Stability
NEZ033 Iodine-125 (carrier-free) High pH formulation minimizes volatility. Adjust pH as needed with HCl or acetic acid. Packaged in 0.1 mL volume regardless of amount of radioactivity ordered. (Radioactive concentration varies depending on amount ordered.) Radioactive concentration depends on size ordered,
~629 GBq/mg
0.1M NaOH, pH 12-14 Shipped ambient. Store at room temperature.
NEZ033A Iodine-125 (carrier-free) Lower pH is more convenient, requiring less adjustment. 3.33-4.07 GBq/mL,

~629 GBq/mg

1X10-5M NaOH, pH 8-11 Shipped ambient. Store at room temperature.
NEZ033H Iodine-125 (carrier-free) High pH formulation minimizes volatility. Adjust pH as needed with HCl or acetic acid. Recommended for Iodogen labeling. 12.2-14.1 GBq/mL,

~629 GBq/mg

0.1M NaOH, pH 12-14 Shipped ambient. Store at room temperature.
NEZ033L Iodine-125 (carrier-free) Lower pH is more convenient, requiring less adjustment. 12.2-14.1 GBq/mL,

~629 GBq/mg

1X10-5M NaOH, pH 8-11 Shipped ambient. Store at room temperature.
NEX120 Bolton-Hunter Reagent125I mono-iodinated The mono-iodinated form is generally recommended for most Bolton-Hunter iodinations. 81.4 TBq/mmol Packaged in anhydrous benzene. A charcoal trap is included with each vial. Shipped ambient. Store at room temperature

 

参考

Radiolabeled Iodine Chart

 

放射性標識グルコース(3H、14C)

グルコース取り込みアッセイ用のグルコースまたはグルコース類似体を選択するには、下記の表を参照してください。グルコース取り込みアッセイの詳細についてはこちらをご参照ください。

Chemical Radioisotope Labeling Solvent Specific Activity
(/mmol)
Rad. conc.
(/mL)
Storage Catalog Number
2-deoxy-D-glucose 3H N (1,2 position) 90% ethanol 185 – 370 GBq 37 MBq -20°C NET328
N (1,2 position) steri-packaged aqueous solution 185 – 370 GBq 37 MBq 4°C NET328A
N (1,2 position) 90% ethanol 0.740 – 1.85 TBq 37 MBq -20°C NET549
N (1,2 position) steri-packaged aqueous solution 0.740 – 1.85 TBq 37 MBq 4°C NET549A
14C (position 1) 90% ethanol 1.67 – 2.22 GBq 3.7 MBq -20°C NEC495
(position 1) steri-packaged aqueous solution 1.67 – 2.22 GBq 3.7 MBq 4°C NEC495A
U steri-packaged aqueous solution 9.25 -13.0 GBq 3.7 MBq 4°C NEC720A
3-O-methyl-D-glucose 14C (methyl group) 90% ethanol 1.11 – 2.22 TBq 3.7 MBq -20°C NEC377
D-Glucose 3H N (2 position) 90% ethanol 0.740 – 1.11 TBq 37 MBq -20°C NET238C
(3 position) 90% ethanol 370 – 740 GBq 37 MBq -20°C NET331C
(3 position) steri-packaged aqueous solution 370 – 740 GBq 37 MBq 4°C NET331A
N (5 position) 90% ethanol 370 – 740 GBq 37 MBq -20°C NET531
N (6 position) 90% ethanol 0.925 – 1.85 TBq 37 MBq -20°C NET100C
14C (position 1) 90% ethanol 1.67 – 2.22 GBq 3.7 MBq 4°C NEC043X
(position 6) 3% ethanol 1.85 – 2.29 GBq 7.4 MBq -20°C NEC045X
U 90% ethanol 37 – 185 MBq 3.7 MBq 4°C NEC042A
U 90% ethanol 9.25 – 13.32 GBq 37 MBq 4°C NEC042B
U 90% ethanol 9.25 – 13.32 GBq 3.7 MBq 4°C NEC042X
U 3% ethanol 9.25 – 13.32 GBq 7.4 MBq -20°C NEC042V

 

参考

Radiolabeled glucose product chart

 

上記の表から放射性標識化合物を選択するために

 

化合物:
デオキシ-D-グルコース(DOG)は、ほとんどの細胞に輸送され、リン酸化されて細胞に捕捉された後(一方向輸送)、それ以上代謝されないグルコース類似体です。これは、グルコース取り込みアッセイで使用される最も一般的な化合物です。

また、3-O-メチル-D-グルコース(OMG)は、ほとんどの細胞に輸送されるグルコース類似体ですが、リン酸化されないため、細胞膜全体で平衡化します。この類似体は細胞によってさらに代謝されることはありません。
D-グルコースは脂質に組み込まれ、グルコース輸送の測定できます。

 

放射性同位元素:
14Cグルコースおよびグルコース類似体、または3Hグルコースおよびグルコース類似体のいずれかをグルコース取り込みアッセイに使用できます。

 

溶媒:
エタノールが添加されているグルコース製品は、バクテリアや他の微生物による汚染に対して耐性があります。汚染を防ぐことは、化学物質の安定性を高めるのに有効です(特にブドウ糖の場合、微生物の食料源であるため)。
エタノールは細胞毒性を示す可能性があるため、細胞標識またはin vivo実験では、使用前にエタノールを蒸発させることも可能です。

 

標識位置:
取り込みアッセイの場合、グルコースまたはグルコース類似体の取り込みが追跡できるため、酵素アッセイ等と比較するとラベル位置は重要ではありません。

 

比放射能:
比放射能が高いほど、グルコース分子あたりの放射能の量が多くなります。

 

放射性標識リン酸塩(32P)

細胞標識アッセイ用製品の選択については、以下の表を参照してください。アッセイの詳細についてはこちらからご参照ください。

Product Isotope Diluent Specific Activity(/mmol) Radioactive Concentration Catalog Number
Orthophosphoric acid (orthophosphate), carrier-free 32P Water 314-337 TBq Depends on size ordered – packaged in 1 mL water, no matter size NEX053
370 MBq/mL NEX053H
5.55 GBq/mL NEX053S
Disodium phosphate 32P Water 33.3 – 40.7 GBq Varies depending on amount of radioactivity ordered – packaged in 1 mL water, no matter size NEX011
Monopotassium phosphate 32P Water 314-337TBq Varies depending on amount of radioactivity ordered – packaged in 1 mL water, no matter size NEX060

 

上記の表から選択するために

ほとんどのプロトコルは、標識にリン酸塩ではなくオルトリン酸塩を使用します。
プロトコルでキャリアフリーの32Pが必要な場合はNEX053 / NEX053H / NEX053Sを使用してください。

 

放射性標識リガンド(3H、125I)

放射性標識リガンド結合アッセイの詳細はこちらをご参照下さい。

FlashPlateアッセイを実施する場合、シンチラントがプレートの壁内に埋め込まれているため(放射性標識リガンドとシンチレータ間の距離が大きい)、125I標識リガンドを使用したアッセイの方が適しています。

SPAアッセイでは、3H、125I標識リガンドの両方を使用できます。

 

放射性標識リガンドを選択するために

 

高い比放射能:
高比放射能を持つ放射性リガンドは、リガンド結合アッセイに最適です。

 

低い非特異的結合:
疎水性リガンドは一般的に高い非特異的結合を示します。これは、フィルターをBSA(Bovine serum albumin)でコーティングして、非特異的結合を減らすことができます。また、洗浄または結合緩衝液にBSA、塩または界面活性剤を添加することでも減らすことができます。

放射性標識化合物がシラン処理されたバイアルに入っている場合、これはリガンドがやや疎水性であることを示している可能性があります

 

高い放射化学純度:
理想的には、リガンドの放射化学純度は90%を超えている必要があります。放射化学純度は時間とともに低下し、時間とともに加速します。

 

高い選択性:
リガンドの受容体に対する選択性が高いほど、優れたデータが得られます。
高い選択性、目的とする受容体を過剰発現している細胞膜を使用すると、内在的な発現の寄与を減らすことができます。

 

安定性:
放射性標識リガンドを長期間使用する必要がある場合は、その製品の安定性が重要になる場合があります。
125I標識リガンドは、通常、製造日から1〜2か月以内に、3Hは通常、製造日から3〜6か月以内に使用する必要があります。

 

エネルギー:
3Hはβ線を放出します。これは、シンチレータを追加した後、シンチレーションカウンタで測定できます。β線はシンチレータと相互作用して光子を生成し、それが検出器によって測定されます。
ガンマカウンタしか自施設にない場合は、γ線放出核種である125I標識リガンドを使用する必要があります。