13C標識テオフィリン服用後のヒト尿中代謝物のNMRによる定量

RADIOISOTOPES 61 巻 (2012) 5 号より、ライフサイエンス分野、医学分野等に関連する記事をご紹介いたします。

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著者:五郎丸 毅, 柿原 良枝, 本屋敷 敏雄

抄録:13C標識テオフィリン(TP)経口投与後のヒト尿中代謝物の13C-NMRによる定量を検討した。腎及び肝機能正常な5人の男性被験者に13C標識テオフィリン(1,7-ジメチル-13C2-キサンチン)50mgを投与し,Sep-Pac Vac RCカラムにより固相抽出した。抽出試料より未変化TP及び1,3-ジメチル尿酸(13U),3-メチルキサンチン(3X),1-メチル尿酸(1U)をNMRにより特異的に検出できた。13C標識代謝物標品と内部標準として[3-メチル-13C]カフェイン(3-13C-CF)のシグナル積算値の比はそれらのモル比に比例した。他の代謝物についても同様の関係が成立するものと推定される。13C標識TPの尿中代謝物の定量結果より,喫煙者と非喫煙者の間には肝臓のCYP1A2活性を反映した著しい個人差が認められた。薬物代謝研究において,13C-NMR法は代謝物の検索及び定量に有用であることが認められた。