化学療法及び分子標的治療と放射線治療の併用

RADIOISOTOPES 61 巻 (2012) 1 号より、ライフサイエンス分野、医学分野等に関連する記事をご紹介いたします。

なお、掲載記事一覧はこちらからご覧になることができます。

全文をダウンロードする[PDF]

著者:秋元 哲夫

抄録:放射線治療は頭頸部癌や食道癌などの多くの疾患に対する根治的治療として幅広く行われているが,放射線治療単独では十分な局所制御が得られない場合も少なくない。そのため,放射線治療の効果を増強することを目的に抗がん剤を放射線治療に併用する化学放射線療法が試みられ,局所進行頭頸部癌,食道癌及び肺癌などでは放射線治療単独に比較して化学放射線療法が治療成績向上に有効であることが明らかとなっている。更に近年ではがん細胞の特定の分子やシグナルなどを標的にして腫瘍の増殖や悪性度を低下させる分子標的治療薬が開発され,これまでの抗がん剤よりがん特異性の高い効果が期待されている。本稿では,放射線治療と抗がん剤や分子標的治療薬併用による効果増強の基礎や臨床応用の現状について,文献や臨床試験などの報告を中心に解説を加える。